シナプスのゴミ箱

このブログの内容はあくまで個人的所感であり、世間一般のそれとは異なる場合がございます

感情、その先にあるものは

感情

多かれ少なかれ、誰もが必ずしも持つもの
しかしその全貌はまるで不明で、他者の感情ならいざ知らず、己の感情ですら、その全てを把握し、理解する事は困難を極める

そして、他者の感情を読み取る場合、必ず「相手の感情の自己理解」から始まり、「相手の感情表現」が行われ、そこから「表現されたものから感情を読み取る」というプロセスが行われる
普段、我々が見ているものは、何度も何度もフィルターに通され、もしかすると最初の本来のものとは全く別のものなのかもしれない

しかしながら、コミュニケーションにおいても、人間関係を構築するにおいても、この感情表現と感情理解は必須だ
もしかすると、人間関係とは、「感情の読み合いをどのくらい整合性を保てた状態で維持できるかどうか」なのではないだろうか
両者の間で整合性が保てているなら、それは必ずしも正しい事である必要は無い
いわゆるアンジャッシュ状態のような、それでも一応「整合性」は存在できる

約ここ1ヶ月、自分にとって、人生で最も怒涛の流れが発生していると言える状態だ
これがまだ続くのか、それともこれで一旦落ち着くのか、だがいずれにせよ解決させなければいけない事柄は山積みだ
その中で、気付いたのだ
「これは、かつてない程に『人間の感情』に触れている期間だ」と

これは完全に自分の思考整理の為の散文だ
自己の感情をはっきりさせる為、こうして文章化しアウトプットし、自己理解を深める
だから、言ってしまえばこれも一つの感情表現の形だ
ここから自分以外の人間が正しい情報を読み取る責任なんて無いし、もしかすると己ですらミスリードに嵌るかもしれない

「自分は彼が好きだ、最愛の人だ、絶対的な存在だ、彼さえいればどうなってもいい、この人とずっと一緒にいられるならば、絶対に離れたくないし離れさせない」
これはずっと、自身の中で、「絶対に揺らがないだろう」と思っていた、言ってしまえば「人生においての絶対的な規範」の一つだった
ただ、今改めてこの状況に陥ってみて、これが本当なのかどうかわからなくなった

「感情において、自己催眠をかけていたのではないか」

少々気分のよろしくない話にはなるが、自身の心も体も絶対的に彼のものであり、彼以外には触れさせない
そんな風に考えていた
常日頃から自分のアカウントを見ている人ならば知っていると思うが、自分達は非常にお金に困っている
特に彼からの金銭の要求が激しいことが原因だ
彼はしょっちゅう言っていたのだ

「どうして男は体を売れないの?」
「僕が女だったら間違いなくそうするのに」

正直言って、彼との関係は良好とは言えなかった
彼の抱える精神病から来るパニックや暴走、にも関わらず肉親からの洗脳による過剰なまでの通院拒否、そしてそれらから招かれる希死念慮、そして結果として散財が誘発される
説明が面倒な関係なので、名目上は「恋人」ということにしていたが、恋人であるかどうかなど、もう2年以上不透明な状態になっている

それでも、一緒にいれればいいと思っていた
「自分の好きという気持ちでやってる事で彼が助かるなら、それならお互いいい事しかないじゃん」、と
どこかで、彼がまだ自分に対して何か特別な感情を抱いてくれていると期待していた部分はあったのだろう
求めるものを渡せば、望み通り動けば、そうしたらまた振り向いてくれるのではないか、昔のような仲に戻れるのではないか、と

常日頃から彼はいわゆる「構ってちゃん」的な言動が多い
して欲しいことをはっきり言わず、あくまでこちらからそれをするように誘導する
細かいもので例を挙げるなら、「コンビニ行ってきてもいいんだよ?」等と言われた時は、これは彼が買ってきて欲しいものがあると思っている時だ

「金銭に余裕が無い」
「『体を売る』という事に言及する頻度が増えた」
ここで自分は考えてしまった、「彼、もしかしてこれを自分にやって欲しいの?」
まだ付き合いたての頃、と言うよりかは最初の3年程だ、「はるかは僕のもの、僕だけのものだよ、だから他人になんて渡さないし、裸も見せたくないからできれば温泉とかプールは行かないでほしいな」等と言うような人物だった
だからその時「それを守る」という約束をしたし、自分もその約束を破るつもりは無かった
だが今自分が迷っていることは、この「最初の頃の約束」を破る、自分の想いの根本を揺るがすようなとんでもない事態な訳だ
結果的に、その時若干の躁状態に入っていた影響もあるだろうが、手っ取り早い手段として「援交」に手を出した訳だ

目標金額を集め、彼に渡した所で我に返る
「なんて事をしてしまったんだ、なんて裏切りなんだ」
それから数日間、罪悪感に苛まれ、何も出来ず、しかしながらこれを放置はしたくないと考え、これを彼に打ち明けた
少しぐらい、彼がショックを受けるのを期待していた
ショックを受けてくれるって事は、まだ自分の事を想ってくれるという事だから
しかし返ってきた答えはこれだ
「やればできるんだね」

体を売るという話題になった時、時折自分は聞いていたのだ、「そうして欲しいの?」と
しかし返答は決まってこう、「どうせできないでしょ」
彼の意思は全く不明なのだ
だから自分はこう都合よく解釈した、「彼の為ならなんでも出来るって、それを証明して欲しくて試してるのかな」、と

何かが崩れる気がした
あるいは自己催眠が解けただけなのかもしれない
ただ間違いなく、「自分が彼に抱いていた幻想」は、彼の手によって打ち砕かれた

揺るぎないと思っていた感情が崩れた時、あるいは全く知らなかった世界に足を踏み入れた時、人間はキャパシティオーバーを起こすのではないか
とめどなく溢れ出る感情に、理解も表現も追いつかなくなる
援交に関しても、父親がそれに等しい行為をしていたから、自分の中では「許されざる行為」に分類される事だ
なのに、何故だか「おもしろい」という感情が湧いてきた
元々好奇心旺盛な部分はある
だが状況はこれだ、感情の処理が追いつかなかった結果、「根本的な部分が発露してしまった」とでも言えるだろうか

それからはもう、どうでもよくなった
元々この人生は彼に捧げるつもりだった
彼の発言を聞いて、その表情を見て確信してしまった、「いつか捨てられる、ずっと一緒にいるのは不可能だ」、と

「なら彼の人生をちょっとでもマシにする消耗品になろうじゃないか」

好きだった仕事を辞めた
やりたかった夢を諦めた
一応援交は法的にも不味いことを知ったのでそれはやめた
そして自分はお金の為に、彼に渡す為だけに、風俗で働くことにした
役者や声優になりたかったが、一度この風俗の世界に踏み込んでしまえばもうそれを叶えることは不可能だろう
世の中、ギャラリーがそれを許さないことは想像に難くない

ここまでわけもわからず突っ走ってしまった
そして今、改めて現実を見直すターニングポイントに立っている
これまでずっと、真面目で頼りになる、みんなを支える、そんな人間として生きてきたのだ

今の自分は、どうだ?

「あーあ、こんなんなっちゃったかぁ」
呆れというか、あまりに滑稽であるというか、悟ってしまうというか、これを正しく表現する手段を自分は持たない
だが確実に一つ言えるのだ、「すごく笑えてくる」と

「深刻な事態であるにも関わらず笑う」という行為は、大抵の場合、というか殆どの人が悪い印象を持つ
だが、その深層に潜むものは、決して他者にわかりはしないし、ひょっとしたら本人ですらわかってないかもしれない

表面的に見えてるものだけで判断するのは、あまりにリスクが大きい
だが自分は、それを解決する手段を知らない
強いていえば、「外野であるならば余計な口を出すな」だろうか
しかし人間が生物である以上、野次馬根性を持つ生き物である以上、きっとそれを実現するのは不可能に近い

人間は、思っているよりも、人間の感情をコントロールできない